栄養士が知っておきたい白砂糖の危険性
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あなたはケーキやチョコレートなどお菓子や甘いものが大好きではありませんか?

これらのお菓子にも大量に使われているのが「白砂糖」です。

白砂糖の危険性はすでに明らかになっています。

ドキュメンタリー映画「甘くない砂糖の話」では恐ろしい結果がでていました。

白砂糖は甘さを追及して糖質が99パーセント以上になっていますので、もともと含まれていた栄養素を除外した食品です。

また、工程で加えられる化学物質を考えた場合、「化学薬品」「薬」に近いです。

どれだけの危険性があるのかを一度知っていただこうと思います。

 

栄養士が知っておきたい砂糖の危険性

 砂糖はなぜダメなのか?

白砂糖がダメだと言われている理由はさまざまです。

まずは、どんな危険性があるから避けたほうがいいと言われているのをお話します。

 

体を酸化させる白砂糖

食品には酸性とアルカリ性の食品があります。

白砂糖は酸性食品です。

そのため、白砂糖は弱アルカリであるべき血液を酸化させます。

酸化すると赤血球、細胞を破壊し、ウイルス感染しやすい体になってしまいます。

また、体内に吸収するために、多くのビタミンやミネラル、そしてカルシウムが必要となります。

このために体に大切なビタミンやミネラル、カルシウム不足になってしまうのです。

 

体のビタミン・ミネラル・ホルモンバランスへの影響

砂糖は体内でエネルギーとして代謝されるために、大量のビタミンやミネラルを必要とします。

大量に甘いものを食べたら、ビタミン・ミネラルが欠乏を起こします。

特に欠乏するのが、ビタミンB群。

特にビタミンB1が消費されやすいです。精神の安定に必要なビタミンです。
また、ミネラルのカルシウム、マグネシウムも砂糖の代謝に使用されます。

どちらも神経の興奮を抑える作用がありますが、砂糖の代謝に回されてしまうと、精神安定が阻害されます。

イライラや不安、無気力な感覚に襲われるようになります。

すると、ちょっとしたストレスにも弱くなり、ストレスを感じるたびにまた甘いものが食べたくなります。

 

他にも微量ミネラルである、クロムも不足します。

クロムの役割は、血液中のブトウ糖をエネルギーとして細胞の内側に入れる作用があります。

血液中に十分なブドウ糖があってもクロムが不足していると、さらにブドウ糖がほしくなります。

結果、カルシウムやマグネシウムの時と同じように食べても食べても甘いものが食べたくなるという悪循環なのです。

 

アトピーの原因にもなる

さらにアトピーの様々な原因の1つとなっています。

砂糖のたくさん入ったものを食べると、血糖値が急激に上がります。

急激に上がった血糖値を下げようとインスリンという血糖値を下げるホルモンが大量に分泌されます。

このインスリンは炎症を誘起するアラキドン酸を活性させることが知られています。

その結果、アトピーで皮膚の炎症があると、患部が悪化してしまうのです。

 

 

また、砂糖は体内で、かゆみの元となるヒスタミンの分泌を促進します。

砂糖が体内で代謝される過程で、ギ酸という物質が出るのですが、このギ酸が溶血作用を持っていて、それを消すためにヒスタミン分泌が進みます。

ヒスタミンが増えることによりかゆみへとつながってしまいます。

子どもが摂取していなくても、お母さんが摂取していることによって母乳などから糖分が伝わって、アトピーになりやすくなるのです。

 

肩こり、ヒザ痛、冷え性は砂糖が原因だった

砂糖は「親水性」という水に溶けやすく、呼び込みやすいとう性質があります。

甘いものが好きな人には肩こりや、ヒザ痛の人が多いです。

 

これは肩やヒザの関節に糖分が溜まってしまうことが原因です。

過剰に摂取された砂糖は肩や膝の関節にも蓄積されてしまいます。

蓄積した砂糖は「親水性が」が高いため、水分を呼び込みやすくなります。

 

関節に水分が多くなると、関節がゆるみます。ゆるんだ結果、からだをきちんと支えることができないので痛みが出てきます。

これが肩こりや、ヒザ痛の原因の1つだと言われています。

また、水分を呼び込めば当然体は冷えやすくなります。呼び込まれた水分により冷え性の原因にもなるのです。

 

精神も乱してしまう砂糖

砂糖を過剰に摂取することにより血糖値が急激に上がり、そしてその上がった血糖値を戻そうと体がインスリンを分泌します。

このように血糖値が安定しない上下の変動は「低血糖症」と呼ばれており、神経が不安定になります。

その結果、うつ病や子どもの精神的な成長を妨げる。

また、中毒によって情緒不安定になってしまったり、脳の発育にも問題が起こったりします。

 

アンチエイジングにも悪く、ガンのエサにも。

砂糖を摂取することにより活性酸素を作りますので、シワが増える、細胞にダメージを与えるなどして老化が進みます。

また、先ほどお話した低血糖症は低体温を招き、体温が35度の低体温症になる可能性も高くなります。

35度台という体温はがん細胞が繁殖しやすい体温ですので、がんを誘発するのです。

 

恐ろしいのは酸化よりも「糖化」

現代は様々原因により活性酸素を体の中に発生させてしまっています。

その結果、体の中で起きる反応が「酸化」です。

しかし、「酸化」よりも恐ろしいのが「糖化」なのです。「酸化」は錆びる、そして「糖化」は焦げるという状態になります。

では、この「糖化」は一体どのような状態になるのでしょうか。

 

私たちの体の大部分は「たんぱく質」から作られています。

食事などで摂取した糖質がたんぱく質と結びつくことによって、「AGE」という終末糖化産物が生成されます。

 

恐怖の物質「AGE」

この「AGE」とは強力な老化促進物質です。

「AGE」は分解されにくい物質です。

「AGE」の蓄積が「肌」「髪」「骨」などの全身の老化を進行させ、体調不良や糖尿病、高血圧、がんなどの病気を引き起こす原因となるのです。

また、「AGE」がコラーゲンに蓄積してしまうと、肌の弾力が失われてたるみや、くすみ、シワの原因にもなってしまいます。

さらに「血管」に溜まれば動脈硬化、「骨」であれば骨粗しょう症とさまざまな細胞や臓器に影響を及ぼしてしまいます。

 

必須ではない糖質

砂糖に含まれる糖質というのは生命を維持するために必要なエネルギー源だと考えられてきました。

しかし、近年では砂糖がなくてもエネルギーは不足しないことが徐々にわかってきました。

「必須脂肪酸」「必須アミノ酸」と脂質タンパク質は体の中で生み出せないので食事から摂取する必要がありますが、「必須糖質」はありません。

まったく、食べるなとは言いませんが、特別必要なものではなく、そして現代人はその特別必要でないものを過剰に摂取しすぎているのです。

 

自分の体は自分で守る

不適切な生活習慣を送ることによって代謝能力が低下してしまうと、「糖化」によって作り出された「AGE」を除去できなくなってしまいます。

そのため、生体内でさまざまなトラブルを引き起こしてしまうのです。

私たちが生きていくうえで「糖化」を全く起こさないことはできません。

ただ、リスクを下げることはできます。

 

「糖化」は、食後の血液中に糖が過剰である状態で発生してしまいます。

ですので、食事の時に気をつけなければならないのは、食事による血糖値の上昇を緩やかにすることです。

食品の選び方、食べる順番を変えるだけで「糖化」を緩やかにすることができます。

サラダ⇒メインディッシュ⇒糖質

たとえば、食べる順番を変える方法ですがサラダなどの野菜を先に食べます。その後にメインの肉や魚を食べます。

そして最後に糖質を食べるのです。

この順番で食べると、食物繊維の働きで糖質の吸収を遅くできるので血糖の上昇を抑えることができます。

コース料理では基本的に最後に主食やデザートが出てきますよね。これは理にかなった提供だと言えますね。

 

どのように調理するのか

揚げる、オーブンで焼く、電子レンジで温める。これらの調理法では砂糖が高温に加熱されるので糖化しやすくなります。

蒸す、ゆでる、煮る。

こういった調理法を心がけると「AGE」の発生が少なくなります。

白砂糖の代わりに何を選べばいい?

白砂糖の危険性はこれだけ言われています。

これを知って食べたくなくなる人もいるでしょう。

 

でも、実際に白砂糖を避けた時に代わりになにを食べたらいいのか?

そこについての僕の考えをお話します。

 

摂りすぎないことを目標に

あまりにも、日常的に使っているので砂糖が食べられなくなったら困る人も多いでしょう。

もし、代わりに使うのであれば、はちみつや黒砂糖がおすすめです。

これらの糖質は白砂糖に比べればビタミンやミネラルを含んでいるので多少は影響が緩和されています。

しかし、糖質であることには変わらないので使いすぎには注意です。

 

何かに別の糖質に変えることも大切ですが、それよりも日常的に摂っている砂糖を少しずつ減らすことを目標にしてみてください。

毎日、お菓子を食べているのなら週に3回にしたり、かわりにくるみなどのナッツ類を食べるとか。

現代人は砂糖を過剰に摂取しすぎているので、減らすことが1番効果が高い対処法だと言えます。

 

食事に対しての考え方を変える

白砂糖を避ける。そして、白砂糖の代わりになにを選ぶのかはわかっていただけてでしょうか?

しかし、完全に避けることは無理です。

その場合の対応策としても知ってほしいことがあります。

 

中途半端な我慢はしない

「甘いものが大好きでやめられなんです。」

このような人もいるでしょう。

そのときは、まずは出来る範囲で砂糖を減らしてみてください。

たとえば、毎日食べていたのなら週5回からでもいいと思います。

 

大事なことは「できることから始めること」です。

 

無理をして、最初から完璧にしようとすると長続きしません。

出来る範囲からでいいので少しずつはじめる。

小さなことの積み重ねで効果はちゃんと出てきます。

 

まとめ

どんな食品も付き合い方を考える。

いかがでしたでしょうか?

白砂糖について知らなかったことも多かったですか?

まずは、知ることからはじめて欲しいのです。

 

ただ、知った上でなにを選択するのかは自由です。

あなたの目的によって白砂糖との付き合い方も変わります。

ただ、どんな食品も付き合い方しだいです。

 

砂糖を完全避けたところで、食事全体のバランスが崩れていたら効果は薄くなります。

食事全体で考えて、いろいろな食品との付き合い方を考えることがいいでしょう。

 

 

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