フリーランスになりたい栄養士はどんどん増えています。
しかし、フリーランスを目指す上で知っておくことはわかっていない人が多いです。
前回「フリーランスになるために知っておくべきこと①」として「考えることの大切さ」と「やりたいことよりも得意なこと」についてお話ししました。
今回はその続きです。
今回は「得意なことの見つけ方」と「得意なことを生かした商品とは」です。
栄養士がフリーランスになる前に知るべきこと②
自分の得意なことを見つける
◆得意なこととは?
得意なことは比較する相手を間違えなければ見つかることは前回お話ししました。
でも、実際に探すとなるとなかなか難しく感じるかもしれません。
ですので、より具体的に自分の得意なことを見つけるための方法をお伝えします。
得意なことを見つける前に質問です。
そもそも「得意なこと」とはなんでしょうか?
僕はその人が「生まれてから今までに置かれた環境によって得たもの」だと考えています。
そして、「得意なこと」とは3つの要素から成り立ちます。
1 才能
生まれ持った能力。または幼少期(主に3歳くらいまで)に発達させた能力。
2 知識
人が経験あるいは教育を通して得た専門知識。
3 技能
訓練や経験を通じて習得した能力。
この3つです。この3つを組み合わせたものがあなた「得意なこと」です。
この3つの要素にそれぞれ何が当てはまるのかを
考えるとあなたの「得意なこと」がわかります。
◆質問で見つける
では、「得意なこと」を見つけるための方法をお伝えします。
それには「質問」が一番です。
単純だと思うでしょうか?
でも、何かを見つけるためには探さなければいけません。
そして、探すのには「質問」が最も効果的です。
あなたも何か探したことがあるでしょう。
その時に人に「質問」したり、もしくは自分にも「質問」していますよね?
「どこかで見ませんでしたか?」
「どこにしまったけ?」
「いつまで持っていたっけ?」
このように「質問」することで「答え」を見つけます。
「正しい質問」は「正しい答え」を導きます。
ですから、「質問」することが最も効果的なのです。
◆どんな質問がいいか?
質問にはいろいろあります。
例えば
「子供の時にどんな成果をあげましたか?」
「子供の頃に何か賞をとりましたか?」
「あなたが得意だった教科はなんですか?」
「あなたが周りの人と比べて早くできたことはなんですか?」
「あなたが周りの人と比べて上手くできたことはなんですか?」
こういった質問に答えていくのです。
一つ一つの質問では見つからなくても、より多くの質問に答えていくことで共通点やヒントがわかります。
それを分析することであなたの「得意なこと」が徐々にわかってくるのです。
そして、その「得意なこと」をベースにフリーランスとして活動していく。
その方が「やりたいこと」をベースにするよりも成功する確率が上がるというわけです。
2 あなただけの商品を考える
◆商品とは?
「得意なこと」を見つけたら今度はそれを人に提供できる形に変えていきます。
つまり「商品」を作るということです。
フリーランスになるとは「商品を提供し、その代価として収入を得る」ということです。
そのためには「商品」が不可欠です。
ここでは「商品」について考えていきます。
◆商品を決める3つの要素
商品とは3つの要素から成り立ちます。
それは「物、空間、知識」です。
ここでは商品から逆算して考えて例をあげます。
●本
本は「物」ですが、提供するのは本に書かれている「知識」です。
つまり、本という商品は「物、知識」を提供することができます。
●飲食店
飲食店は料理を「物」として提供します。
また、おしゃれな雰囲気や店員の接客などで居心地のいい「空間」も提供します。
ですから飲食店は「物、空間」を複合的に提供してくれます。
●料理教室
料理教室は、生徒に料理の作り方を教えます。
つまり「知識」を提供します。
また、自分で作った料理は大抵は自分で食べます。
そうすると料理という「物」も提供します。
さらに、料理教室自体で講師とお話ししたり、参加者同士の交流を楽しむために参加する人もいますよね。
そうなると「空間」も提供していることになります。
したがって、料理教室は「物、空間、知識」を全て提供することになります。
◆自分の商品はどうやって提供するか?
この3つの要素を分かった上で商品を考えます。
「物」で提供するのか?
「知識」で提供するのか?
「空間」で提供するのか?
自分の「得意なこと」を生かした商品はどれで提供するのが一番いいのかを考えます。
ここで勘違いしないで欲しいのは3つの要素全て入っているものが「いい商品」ということではありません。
「どうやって提供するのが一番顧客がお客さんが喜んでくれるのか?」
「自分の得意なことはどの要素を取り入れて提供できるのか?」
これを基準に考えていくのです。
いい商品とは「お客さんがお金を払ったとしても喜んでもらえるもの」です。
◆どんな商品にしていくのがいいのか?
ここでは具体的に栄養士がフリーランスとしてどんな商品を提供しているのか、例をあげながら考えていきましょう。
例えば僕の場合は
・論理的に物事を考えること。
・分析・分解してわかりやすく説明すること。
・予防医学に関する基礎的な栄養学
こういったことが得意です。
そして、それを商品にしていくことにしました。
最初に作った商品は「個別栄養相談」です。
これは「栄養学」が得意だったので作りました。
主に「知識」を提供する商品です。
ただ、カウンセリング能力が高くなると相手に居心地のいい空間と時間を提供できます。
そうなると「知識と空間」を提供できるサービスになります。
これを極めていくのであれば、「相手にとって、より役に立つ知識と居心地のいい時間と空間」を提供できるのであれば「商品としての価値」も上がることになります。
次に作ったのが「勉強会」でした。
これは個別相談で鍛えた「知識と空間」を提供する商品です。
予防医学に関する「知識」と同じような志を持つ仲間が集まる「空間」を提供します。
そして、それをさらに進化させた形が「セミナー」です。
「勉強会」と「セミナー」の違いは明確にはありません。
ただ、「セミナー」の方が提供する「知識」の量が多く、参加者との関係性も「講師と生徒」という図式が強いです。
そのため、勉強会と同じように予防医学に関する知識や居心地のいい空間だけではなく「講師としての振る舞い」も求められる傾向にあります。
まとめ
◆とりあえず作ってみる
いかがでしたでしょうか?
もしかしたら、ハードルが高く感じてしまうかもしれません。
しかし、正直なところいい商品というのは「作ってみないとわからない」のです。
例えばかつて大流行になった「たまごっち」や「だんご三兄弟」、「PPAP」などはあれほどまでに売れるとは思われていませんでした。
しかし、一つ言えることは「商品として売ったから売れた」この事実があります。
当たり前ですが、売らないと売れません。
つまり、あなたが考える商品も「作って売る」ことでしか判断できないのです。
もちろん、ある程度の予測はできます。
しかし、前回もお話ししましたが基本は「テストと改善」です。
最初からうまくはいきません。
なんども試しながらいい商品を作っていくことが大切です。
ぜひ、あなたもフリーランスになりたいと考えているのなら「得意なこと見つけて商品をとりあえず作る」これを試しみてくださいね。
きっと、前に進むことができますから。